そんな悩みに工場で夜勤シフトを20年経験した管理人「けいすけ」がお答えします。
正社員なら、いつわが身に降りかかってくるやも知れないのが夜勤です。昼に働いていたはずが、気が付いたら夜勤をしていた…なんて人も多いですからね。
私の会社でも、設計畑の社員が、夜勤がある製造部へ異動させられるケースをたびたび見ました。しかも異動すると元の部署に戻ることが無いんです。
できることなら夜勤への異動は断りたいですよね。そこで夜勤経験者の私が…
「夜勤を断ることが可能なのか?」を解説します

この記事を読めば、会社から要請された夜勤を断ることが可能なのか?を知ることができます。
そのほかにも・・・
・断るための正当な理由とは?
・無理やり断ったらどうなるのか?
・断れない場合の対策
などもお伝えしますね。
Contents
夜勤は断ることは可能なの?
いつわが身に降りかかるかも知れない夜勤命令。心の準備もできていないし困ってしまいますよね。果たして、夜勤は断れるのでしょうか?
それでは回答します・・・
就業規則に夜勤についての記載があって、正当な理由が無いのであれば、断ることはできません!
就業規則は・・・

社員10名以上の会社には必ずあるはずなので、自分の会社のものを確認してください。もし就業規則に夜勤についての記載がないなら、夜勤命令に従う必要は無いとされています。
ただし・・・
会社が就業規則を変更してしまえば、結局は従うことになるので一緒なんですけどね。
夜勤を断る正当な理由は4つ
労働基準法や育児・介護休業法、また過去の判例などから、次のケースでは夜勤を断わることができます。
・育児や介護をしなければならない
・妊娠または出産して1年未満である
・18歳未満である
・体調が悪い
それでは順番にみていきましょう。
育児や介護をしなければならない
育児・介護休業法19条と20条により、小学校就学前の子供や介護が必要な家族がいる場合は、労働者は(事業の正常な運用を妨げる場合をのぞき)夜勤を断ることができます。
※夜勤とは午後10時~翌5時の労働をいいます
妊娠または出産して1年未満である
労働基準法64条により、妊娠中または出産して1年未満の女性は夜勤を断ることができます。
18歳未満である
労働基準法の61条により、18歳未満の人は夜勤を断ることができます。
体調が悪い
過去の判例などから、体調不良が続いていて、医師が作成した「夜勤就労不可の診断書」などを提出すれば、夜勤を断ることが可能だと思われます。
でも・・・
夜勤を断ったら懲戒解雇される恐れも
会社で働くからには就業規則を遵守する義務があります。なので…
・夜通し眠らずに働くなんて無理です
・昼に眠ることなんてできません
・夜勤は健康に悪いから嫌です
・いまの部署がいいんです
などの理由で夜勤を断ることはできません。
もし正当な理由が無いのに夜勤を断れば、懲戒解雇される恐れもありますのでご注意ください。
ただし・・・
※でも…本人は言いませんが賞与の減額などはあったかも知れません…
夜勤を断れない場合の選択肢は2つ
夜勤をするよう要請されていて、夜勤を断る正当な理由が無いなら選択肢は次の2つだけだと思います。
1.夜勤をやってみる
2.転職をする
1.夜勤をやってみる
私は夜勤を20年経験してきましたが、世間でいわれるほど夜勤は悪いものでは無いんですよ。ネガティブなイメージばかりが先行しますが夜勤にはメリットも多いんです。
夜勤のメリット
- 給料が高い
- 気楽に働ける
- 昼の時間を有効に使える
- 基本残業が無い
夜はうるさい上司がいないので気楽に働けるし、夜勤手当が付くので収入アップ(22時~5時が25%アップ)も期待できます。しかも三交代勤務なら基本的に残業は無しです。
不規則な生活も自分なりのリズムを作ってしまえば、それほど苦にはならないと思います。夜勤を乗り越えるためのノウハウもたくさんありますしね。
ただし・・・
夜勤のデメリット
- 健康リスクがある
- 体調管理が難しい
- 家族や友人とのすれ違い生活
- 年齢とともに辛くなる
メリットとデメリットそれぞれを天秤にかけて判断してくださいね。私は夜勤手当と気楽さに魅力を感じたので長く夜勤を続けました。
あくまでも個人的な意見ですが、若いうち(30代まで)なら健康リスクもそれほど気にしなくていいんじゃないかな。よく眠れるし、回復が早いと思うので。
2.転職をする
ずっと昼に働いてきた人にとって、夜勤って左遷されるような気分になるそうですね(汗)それに夜勤手当よりも健康が大事だという考えも正しいと思います。
それならば答えはひとつです。夜勤を強要する会社は見かぎって転職を検討しましょう!
転職というと身構えてしまいますが、いまでは2人にひとりが転職を経験する時代です。自分の条件に合わない会社で働き続ける必要はありません。
それに終身雇用なんて過去の話で、いつリストラされてもおかしく無い時代です。じつは…私も大阪で10年勤めた工場が閉鎖され、ほとんどの社員がリストラされる目にあいました。
どれだけ尽くしても会社はいざってときホントに冷たいですよ。
ちなみに・・・
なぜなら日本の少子高齢化は深刻で、企業にとって若い人材はのどから手がでるほど欲しい存在だからです。30歳くらいまでなら未経験の業種、職種への転職も可能のはずです。
どうでしょうか?

ならば今後の対応を決めかねている人へ「私ならこのように対応する」という考えをご紹介しますね。
※断れない夜勤要請に私ならこう対応します
流れはざっとこんな感じです。
①内示の段階でやんわりと断わる
↓
②夜勤の要請が続くなら転職の準備をスタート
↓
③辞令が出たらひとまず夜勤を始める
↓
④夜勤が肌に合うならそのまま続ける
↓
⑤夜勤が合わないなら転職活動を本格化させる
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
①内示の段階でやんわりと断わる
いきなり辞令が出るケースもありますが、ほとんどの場合、上司から「夜勤をしてくれないか?」という探りを入れてきます。
そんな…内示の段階ではやんわりと断りを入れましょう。ここで前向きな返事をすると、いの一番に夜勤部署へ飛ばされますのでご注意を。
断る理由は「家庭の事情」が無難ですが、特段の理由が見当たらないなら次のような感じで断わりましょう。
うまくいけばペナルティ無く夜勤の話は立ち消えになると思います。
②夜勤の要請が続くなら転職の準備をスタート
やんわりと断っているのに夜勤の要請が続くようなら…
見る目のない会社には見切りをつけた!
転職の準備をスタートさせましょう。まずは無料の転職サイトに登録して自分が興味ある求人をストックしていけばOKです。
転職サイトによっては…
スカウトメールが届くと転職への自信がわきますよね。それにもしかしたら、いままで不当に安い給料で働いていたことに気付くかも知れません。
続いて「履歴書」と「職務経歴書」を作成しましょう。書類の作成には自己分析が不可欠ですが、転職サイトによっては無料で使える自己分析ツールがあるので活用してくださいね。
これが本当に無料なの?ってくらい本格的なツールが利用できる転職サイトもあるんですよ。書類作成のほか、適職をみつけるためにも役立てましょう。
⇒無料の自己分析ツールを使ってみる
書類作成まで済んだら転職の準備は完了です。その後もたびたび転職サイトをチェックして、気になる求人をストックしていきましょうね。
転職活動なんて会社を辞めると決めてからでいいんじゃないの?と思うかも知れませんが、サラリーマンとして働いているなら平穏なうちから準備をしておくべきです。
4回の転職経験からいいますが・・・
退職するときって身も心もボロボロになっていて、いざ転職となっても何にも行動できないものなのです。転職サイトの登録さえやる気にならない。なので事前準備が重要なんです。
⇒
③辞令が出たらひとまず夜勤を始める
夜勤部署への辞令が出たら従うしかありません。
ひとまずは…夜勤を始めてみましょう。最初のうちは夜勤シフトに苦労するかも知れませんが、自分のペースさえ作れたら、夜勤って楽しいことも多いんですよ。
夜勤のノウハウがいろいろあるので参考にしてみて…
⇒睡眠の方法
⇒食事の方法
⇒夜勤前の過ごし方
⇒夜勤明けの過ごし方
④夜勤が肌に合うならそのまま続ける
夜勤も悪くないな・・・と思うのなら、そのまま夜勤を続けていきましょう。何度もいいますが、夜勤ってメリットも多いんです。
ただし・・・夜勤は年齢とともに辛くなるので、いずれは(40歳くらいまでには)昼の部署に異動する計画を立てましょうね。一定期間過ぎたら「異動願い」は常に出しておくのです。
また平穏なうちからの「転職の準備」は継続しましょう。定期的に、求人のチェック、履歴書と職務経歴書の更新をしておくのです。これで万が一のとき、すぐ動けますよ。
⑤夜勤が合わないなら転職活動を本格化させる
3か月程度やってみて「夜勤なんてとても無理だ」という気持ちが続くのなら、転職活動を本格化させましょう!
ストックしておいた求人に応募して面接を受けるんです。そして内定がもらえたら、新しい会社で心機一転、頑張りましょう!
内定がもらえるどころか、書類選考さえ通過できない人も多いと思います。私も書類で落ちまくりました。
転職エージェントとはキャリアアドバイザーと呼ばれる専属の担当者が付いて、あなたの転職をサポートしてくれる無料の転職支援サービスです。
利用するメリットはこんな感じ…
お金は一切かかりません
・プロのノウハウを使って転職活動ができる
内定率がUPします
・履歴書、職務経歴書の添削
書類選考に通りやすくなる
・あなたにピッタリの会社をマッチングしてくれる
どんな仕事をしたらいいのか?悩んでいる人はキャリア相談もできます
・良質な求人が多い
採用にお金をかけられるいい企業ばかり
・非公開求人を紹介してもらえる
半数以上の求人が転職サイトやハローワークでは公開されていません
・面接の日程調整および指導
過去にどんな質問があったのか?なども教えてもらえる
・入社日や給料の交渉
お金の交渉ってしにくいので助かります
・不採用になったときも理由を教えてもらえる
次回の面接に生かせます
・企業の雰囲気などを教えてもらえる
入社してからのミスマッチ(こんなはずじゃなかった)を防げます
ちなみに・・・
転職エージェントに登録すると、電話が掛かってきて、その後に担当者と面談という流れになります。
担当者と面談
そのため転職サイトのような気楽さはありません。ですが、ご紹介したように利用価値はメチャクチャ高いです。転職活動を本格化させるときは必ず利用しましょうね。
希望していたワンランク上の会社に転職できる可能性もありますよ!
※注意点があります!
なので・・・
初めての人は中小零細は避けて「大手の転職エージェント」を利用しましょう。大手ならキャリアアドバイザーのレベルも高いし、企業の看板に泥を塗るようなことはまずありえません。
それと・・・
最後にひとつだけ・・・
転職エージェントを利用して内定をもらえたら、いま一度「本当にこの会社でいいのかな?」と思案してくださいね。
お世話になったキャリアアドバイザーに悪いから…と変な妥協は決してしないよう、自分第一で転職活動をしましょうね。
あとがき・・・
「夜勤を断ることが可能なのか?」について解説しました。
それでは・・・この記事の要点を繰り返しお伝えしますね。
会社から夜勤の要請があった場合、正当な理由が無く夜勤を断ることはできません。
ただし次の4つの正当な理由がある場合は夜勤を断ることができます。
・育児や介護が必要である
・妊娠または出産して1年未満である
・18歳未満である
・体調が悪い
会社から無理な要求をされたなら「転職の準備」を開始しましょうね!
それでは・・・

記事:けいすけ