昼夜が逆転する不規則な生活や週ごとに発生するシフトチェンジなど、夜勤って辛いことが多いですよね。
その辛さって、肉体より、精神にズシリと負担がかかるから厄介なんです。私も夜勤シフトを始めた当初は、不規則な生活に馴染めずホント苦しみました。
その当時のこと、心身ともに疲弊していた私は心療内科に通っていたのですが、先生から何度も注意をされたことがあります。それは…
夜勤はうつ病を発症しやすい!ということなんです…

夜勤は精神状態が不安定になりやすいのです…
この記事では「なぜ夜勤がうつ病になりやすいのか?」を詳しく解説します。
夜勤生活では気分が沈んだり、イライラしたり、なんてことがあると思いますが、それは体からの黄信号の可能性があります。この記事を読んで自己防衛して下さいね。
Contents
うつ病とは?
まずは・・・そもそもうつ病とはどのような症状をいうのでしょうか?
うつ病とは・・・
- ゆううつで気分が沈む
- 何をしていても楽しくない
- 物事に興味がなくなる
これらのような症状がほぼ一日中、ほとんど毎日、二週間以上 続くことだと言われています。
厚生労働省の調査によると・・・
2014年度に医療機関を受診したうつ病患者は約112万で過去最多。治療を受けていない人も入れるとその数は跳ね上がり、2017年WHOの発表で506万人との調査結果が出ています。
それではなぜ夜勤はうつ病を発症しやすいのでしょうか?
夜勤でうつ病が発症しやすい3つの原因
夜勤でうつ病が発症しやすい原因には次の3つがあると言われています。
- セロトニンが欠乏しやすい
- 睡眠不足になりやす
- 症状に気付きにくい
それぞれを詳しく見ていきましょう。
1.セロトニンが欠乏しやすい
うつ病がなぜ起きるのか?実は…その発生メカニズムはいまだ解明されていません。
しかし仮説のひとつとして脳内での情報伝達物質が欠乏していることが関係していると言われています。多くの抗うつ薬がこの仮説を元に開発されているんですよ。
その情報伝達物質のひとつにセロトニンがあります。
セロトニンは「意欲」や「気分」など人間の感情に関する情報を伝達していて、欠乏すると体は緊張状態となってうつ病の症状が出ると言われているんです。でも…

大事なところなのでイラストを使って詳しく説明しますね。
昼勤の規則正しい生活

朝、目から入った光が脳に届き、脳内でセロトニンの分泌が始まります。明るい環境で活動すれば分泌は日中いっぱい続きます。

日没後、昼に生成されたセロトニンを材料にして睡眠物質メラトニンの分泌が始まります。23時頃メラトニンが眠りを誘うレベルにまで上昇、そこで眠れば上質な眠りが得られます。

深夜2時ごろ、メラトニン分泌のピークです。グラフで表すとこんな感じ。このグラフのようなサイクルを規則正しく繰り返すことが、健康な生活をするためには重要なんです。
では・・・夜勤ではどうなるのでしょう?
夜勤の不規則な生活

夜の仕事に備えて昼間に寝なければいけません。もちろんセロトニンが正常に分泌されるはずがありません。そして夜…

メラトニンが分泌される時間ですが、材料となるセロトニンも乏しい。そもそも夜通し起きているためメラトニンはほとんど分泌されません。

このように夜勤はセロトニンが欠乏するため、うつ病が発症しやすくなると考えられるんです。
2.睡眠不足になりやすい
人間は太古の昔から、太陽が昇るとともに活動し、夜には眠るといった生活を送ってきました。そのため人間の体には1日周期で時を刻む体内時計が備わっているんです。
しかし夜勤は体内時計に逆らうような生活をしいられます。そのため睡眠不足になりやすいんです。当然ですよね。
そして睡眠不足はうつ病と密接な関係があると考えられているんです。
みなさんも睡眠不足で、仕事に集中できない、やる気が起こらない、イライラする…なんて経験があるのではありませんか?
実はこれらの症状は睡眠不足で脳が正常に働かないため引き起こされているんです。
国立精神・神経医療研究センターの研究によれば「人間は5日寝不足が続くだけでイライラや不安などの抑うつ症状が強まる」とのこと。

このように夜勤は慢性的に睡眠不足となるため、うつ病を発症しやすくなると考えられるんです。
3.症状に気付きにくい
うつ病は初期の段階で適切な医療を受ければ完治できる病気だと言われています。
うつ病の初期症状には以下のようなものがあり、この複数が継続的に現れると注意が必要です。

- ゆううつで気分が重い
- 疲れているのに眠れない
- イライラする
- 疲労感があり体がだるい
- 食欲が無い
- 思考力が落ちる
- 何をしても楽しくない
- 自分を責める
- 生きるのが辛い
うーん・・・でもこれって、
そう・・・夜勤中はうつ病と似たような症状を常に感じていることが多いんです。
夜勤で働く人は「夜勤だからこんなものかな?」と考えてなかなか医療を受診せず、いざ病院を訪れたときには重症化していた…なんてケースもあるんですよ。

このように夜勤はうつ病の初期症状に気付きにくいため、うつ病を発症しやすくなると考えられます。
※注意
夜勤でうつ病にならないためには?
夜勤をする人がうつ病にならないために・・・次の2つを心掛けましょう。
- 睡眠をしっかりとる
- セルフチェックをする
それでは順番に解説しますね。
睡眠をしっかりとる
うつ病と密接な関係があるという睡眠不足にならないため、不規則な生活がしいられる夜勤のなかであっても、睡眠をしっかりとることが重要です。
そう・・・夜勤中の睡眠ってなかなか大変ですよね。
でも夜勤の睡眠は、睡眠の取り方や夜勤前(夜勤明け)の過ごし方を見直すことで大幅に改善できるんですよ。
もし自分なりの夜勤スタイルが確立できていないなら、これらの記事を参考にしてみてね。

⇒夜勤の睡眠の取り方

⇒夜勤前の過ごし方

⇒夜勤明けの過ごし方
セルフチェックをする
うつ病は初期の段階で適切な治療をすれば治る病気だと言われています。しっかりとセルフチェックをして、少しでも気になるようなら専門家に相談しましょう。
- ゆううつで気分が重い
- 疲れているのに眠れない
- イライラする
- 疲労感があり体がだるい
- 食欲が無い
- 思考力が落ちる
- 何をしても楽しくない
- 自分を責める
- 生きるのが辛い
ただし夜勤をしていると日常的に1番~6番の症状を感じることが多いので、症状が休日にも続くのか?また昼勤へシフトしたあとも続くのか?をチェックしてくださいね。
少しでも気になるようだったら心療内科を受診しましょうね

ところで・・・
夜勤が嫌でプライベートの時間を楽しめなくなっているなら「もう限界」という体からのSOSです。そうなったら夜勤をキッパリとあきらめるのも大切ですよ。
それに夜勤は寿命を縮めるといわれます。働き方なんていくらでもあるので、切り替えて次へと進んでいきましょうね!
夜勤を辞めたくなったらこの記事を読んでみて…
夜勤シフトを20年経験し、のちに退職した管理人が「夜勤を辞めたい人へのアドバイス」をさせていただきます。そのほか「夜勤を辞める方法」「会社を辞めるときに抱える悩み」「夜勤を辞めて良かったこと」「夜勤を辞めて悪かったこと」もお届けしますね。夜勤が辛くて辞めたい人が次のステップへと進むヒントになると思いますので、良かったら読んでみてね。
夜勤と寿命についてはこの記事を…
この記事では、転職エージェントをおすすめする理由、私の転職で役立った転職エージェント3選、転職エージェントを使った転職活動5つの手順をご紹介しています。いまの会社が辛くて転職を考えている人は参考になると思いますので、是非ご覧くださいね。
あとがき・・・
夜勤とうつ病の関係についてご紹介しました。
それではもう一度、重要な部分を繰り返しますね。
1.セロトニンが欠乏しやすい
2.睡眠不足になりやす
3.症状に気付きにくい
夜勤でうつ病にならないための対策
・睡眠をしっかりとる
・セルフチェックをする
それでは・・・

記事:けいすけ
この記事では、転職エージェントをおすすめする理由、私の転職で役立った転職エージェント3選、転職エージェントを使った転職活動5つの手順をご紹介しています。いまの会社が辛くて転職を考えている人は参考になると思いますので、是非ご覧くださいね。
はじめまして
看護師で夜勤経験があり、ブログで記事にする際にいろいろ検索していてこちらの記事を見つけました。うつで夜勤を辞めた経験があり参考にさせていただきたいと思いました。
もぐもぐさま
書き込みありがとうございます。多少なりとも参考になったのでしたら嬉しいです。
はじめまして。
現在うつ病治療中で、日中4時間/週2~3日のアルバイトをしている者です。
収入を増やすために、同じ職場の夜勤に移動しようか迷っていたところ、
こちらのサイトに出会いました。
とても参考になりました。
ありがとうございます。
うめ様
コメント有難うございます。
私の書いた記事が、何かしらのお役に立てて嬉しいです。
これからもどうかお体にご留意いただきお仕事頑張ってくださいね(^^
それではどうも有難うございました。
けいすけ